ノーマネー・ノーライフ

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電力自由化は問題点も含めてスタート前に把握しておこう

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目次

 

2016年4月から電力の小売自由化が始まる。電力の自由化は日本において過去最大の規制緩和であり、参入企業もすでに120社を越えた。

 

電気代が安くなる等、良い点ばかりが強調されている電力自由化であるが、消費者側から見ても、自由化によりデメリットが生じる可能性はある。

また、参入企業側にとっても、政府の方針次第で大きく利益を損なう恐れがある制度だ。参入を発表する前に状況を注視しているところも多いだろう。

現状様々な問題点を含んでいると言える。

 

今回はこうした問題点を予め把握するために電力自由化までの流れからデメリットまで、総合的に解説していきたいと思う。

 

電力の小売自由化までの流れ

今まで一般家庭に電力を供給する電力供給事業者は

▶ 北海道電力
▶ 東北電力
▶ 東京電力
▶ 北陸電力
▶ 中部電力
▶ 関西電力
▶ 中国電力
▶ 四国電力
▶ 九州電力
▶ 沖縄電力

以上の10社であり、住んでる地域ごとに決められていた。

 

既存の電力供給事業者は「1.発電」、「2.送配電」、「3.販売」の3つを行っている。

電力自由化を行うには、ここから「送配電」を分離し、既存の電力会社や新規参入企業にも属さない機関にしなければならない。

 

送配電の自由化

送配電部門は電柱や電線、送電網、変電所まで発電してから一般家庭へ届けるまでのインフラを管理している。

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発電してからの電気の流れ。上記図で送配電は2の緑部分。電力供給の仕組み|電力小売全面自由化|資源エネルギー庁より

 

送配電部門を既存の電力供給事業者から分離しないと、新規で参入したの電気小売事業者が電気を止められたり、利用料金を上げられるといった嫌がらせを受ける可能性がある。

また、この部門も規制緩和を行い民間企業に参入を認めると、電気を今まで通り安定的に供給出来なくなる家庭も出て来てしまうリスクがある。

電柱や電線、送電網、変電所の管理は民間企業では敷居も高いだろう。引き続き政府の規制の下、管理しなければならない。


以上を踏まえて、4月から始まる電力小売自由化には「発送電分離」もきちんと盛り込まれている。2015年6月17日に成立した電気事業法の改正案でも最も重要な部分だった。

この部分は「送配電の自由化」として、既存の電力会社から送配電部門を経営的に切り離す事を意味する。誰でもどこへでも既設の送・配電網を使って電気を送・配電できるようにする事で、自由に電力を販売できるようになるのだ。

 

電力自由化によるデメリット

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すでになされている発表によれば、供給事業者を変える事により工事や費用がかかる事はないとの事である。

今後電力自由化絡みで料金を請求されるような事があれば、詐欺を疑った方が良いだろう。もちろん、2年縛り等が条件のお得なプランを契約したなら、途中解約による違約金という形で料金を請求される事はあり得る。

 

供給事業者を変えても費用がかからず、月々の値段も必ず下がるなら電力自由化によるデメリットは無いように思える。しかし、電力自由化は国の取り決め次第で、逆に消費者への負担増をもたらす可能性もある。

例えば、今まで電力供給事業者は地域ごとに決められていた。競争する事無く電力を販売できたので、安定的に利益を出す事が出来ていた。しかし、今後販売事業での競争が激化すれば、今までのように利益を発電設備の投資へ回す事が出来なくなるかもしれない。発電設備が老朽化して効率が悪くなったり、不具合を起こす頻度が高くなれば十分な電力が供給できなくなり、他の事業者がそれを補うために高く電力を販売する可能性もあるだろう。

つまり、発電事業で儲けようと考えている企業は利益が増えるが、消費者にとっては費用負担が増加する事になる。

 

加えて、今まで一般家庭に電力を供給して来た10社の電力供給事業者を保護し過ぎれば、新規の電力小売販売業者が十分な利益を出せなくなる。撤退が相次ぐ可能性もあるだろう。

消費者側に混乱をもたらしただけの電力自由化で終わるリスクもあるのだ。

 

いずれにしろ、大規模な自由化なので経過を見ながら制度の見直しも頻繁になされるかと思う。国に振り回され、電力小売販売業者のサービスも多々変更改悪されるかもしれない。

どこから電力を買うかは、今後しばらく頭を悩ませそうだ。

 

電力自由化の今後

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電力の小売自由化について、将来的な見通しを予想するなら固定電話やインターネットがのような流れになると考えられる。

固定電話については、携帯電話に通信を奪われるまで、3分9円のプランを提供する企業が出て来たりして、ある程度の盛り上がりを見せた。ただ、現在はNTTのままで変更を考えていなかったり、固定電話を持たず携帯電話を使用したり、インターネットに合わせて契約している人が多いだろう。

選択の役割もインターネットや携帯電話に依存しているといえるかもしれない。

 

インターネットについてはADSL事業者もNTT以外に多数あるが、各家庭へはNTTの収容局から引かれた電話回線を利用している。この部分は電力自由化において、送配電部門に該当するだろう。

 

今後電力小売に参入した供給事業者はインターネットにおけるプロバイダのような役割を果たすと言える。インターネットと同じ感覚で電力小売販売業者を選択するのが普通になるはずだ。

電気小売販売業者の選択は面倒なので、勝手に設定して欲しいという人も多い。ただ、インターネットでも引っ越しと同時にJ-COMを薦められたりするが、多くの人にとって決してお得とは言えない。

サービスの質だったり、少しでもお得に使いたいなら、インターネットと同様に、自分に合った電力小売販売業者を前もって把握しておく必要があるのだ。

 

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