有名な言葉として「給料は我慢料」というものがある。要は、お金は我慢の対価であるという考え方だ。しかし、稼ぐお金が我慢に比例しないというのは、大人になれば誰でも知っていることだろう。発展途上国のといった海外の多くの国では、我慢がより必要とされる肉体労働者の給料でもホワイトカラーと呼ばれる職業より圧倒的に低くなる。
給料に限定して考えてみると、貰えるお金は需要と供給で決まると言える。資本主義社会では当然のことであるが、人が持つある知識や能力に対して、それをほしいと思う人がたくさんいたら、その人の給料は高くなるのだ。先進国で肉体労働者の給与がそれなりに高いのは、肉体労働という需要に対して、この仕事をやりたいと思う人が発展途上国に比べて少ないからである。
肉体労働者といってもスポーツ選手など、他の人には無い能力を持っている人なら莫大な給料をもらえる。逆に、大変な労力を使った仕事でも、誰でもできてしまい、やりたいと思う人が数多くいるなら給料は低くなってしまうのだ。
自分でお金を稼ぐ
お金を稼ぐ手段として給料といった形で人に雇用されもらう以外に、自分で稼ぐという方法がある。日本では、労働者の割合を見ても、こちらは少数派になる。ほとんどの人が給料という形で、組織からお金をもらって稼ぐという方法を選択している。
自分でお金を稼ぐ場合も、給料をもらって稼ぐ場合も、人によって得られる額は大きく異なっている。基本的には、作業時間を増やせば稼げる額が増える。しかし、時間あたりの稼ぐ額、わかりやすく言えば「時給」には人によって大きく差がある。1時間の作業で900円しか貰えない人もいれば、1時間に10万円以上稼ぐ人もいる。
この時間あたりの額を決める要因についても様々な考え方があるかと思う。
1つの意見として述べさせてもらうと、この差は知識、つまり情報量で差がつくといった要素がある。たとえば投資の場合も、基本的には物の売買であり、知識のある人が知識の無い人へ高く売りつける仕組みとなっている。
情報を使ってお金を稼ぐこともできるし、情報そのものを売ってお金を稼ぐこともできる。情報そのものを売ってお金を稼ぐという手法は、ネットが発達するにつれ割合的にも多くなっているように思える。
「情報」でお金を稼ぐとは?
コンサルタントという職業は情報を応用し、売上アップやコスト削減などを行っている。仕入れなどの経費もかからず、個人の知識で利益をあげているだろう。
稼ぐ額の大きい人は広い意味でコンサルタントとして稼いでいる。
差別化の視点で見ると、情報を知っているか知らないかで差がつくわけだが、人によって情報量に違いが出るのはインプットによるところも大きい。
学問として確立している分野に関しては、正しいとされる情報(理論)が効率的にまとめられており、多くの人がそれを応用してサービスや商品を作り上げ、お金を稼いでいる。しかし、情報として分類できていない、体系化、効率化できてないものが数多くあるのも事実だ。
情報「提供力」の重要性
こうした莫大な情報量から重要な情報を取り出す能力、情報収集力は非常に重要である。この情報を得るという行為は、積極性で大きく差が出るだろう。
たとえば、ブロガーを含めたライターで言うと、文章の良し悪しよりも、どちらかと言えば希少価値のある情報を公開できる人の方が評価されている。ユーザーの「知りたい」需要に対して答えられてる人が、お金を大きく稼いでいるのだ。内容はともかく、情報商材や昨今のnoteが売れる理由もこの点が大きいだろう。

上記記事がバズったのも、当日テレビでこの問題が取り上げられたのが大きい。一部ユーザーの「今知りたい情報に」「的確に」答えたことで価値が大きくなり、バブルとなった。普段この記事を書いたところでここまで話題になることはなかったはずだ。
もちろん、評価にあたっては露出環境が整っていないと難しい部分もあるかと思う。ただ、ユーザーにとって価値のある、今知りたい情報を提供し続ければ、情報をお金に変える環境は整っていくはずである。
企業が欲しがるような情報をタイミング良く提供できるなら、雇用主はあなたを高く評価してくれる。自分で稼ぐという点に重点を置くと、知識や能力よりも、より情報にポイントが移っていくかと思う。能力や知識の「評価」でお金を貰うわけではないからである。
自分で主体性を持ってお金を稼ぎたければ、今ある情報、もしくは情報から発展させて、新しい価値ある情報を作り上げていかなければならない。この部分では積極性や行動力も必要になるだろう。
